親になる

2020年2月17日、長男が生まれた。

 

病院での出産の立会いのときは、分娩台に横たわる奥さんと、生まれたばかりの赤ちゃんを見下ろしていたが、自分が臨終のときには逆にこの2人に看取られるのか、看取ってもらえるよう大切にしなきゃ、などと、赤ちゃんを取り上げた純粋な感動とともに、思ってもみなかった考えが頭の中をよぎった。

 

数日後、出生届を区役所に出し、妻の実家で命名書きを行った。自宅にもマイナンバー通知カードや健康保険証が届き始めると、自分の息子が社会にも認知されていくような実感とともに、やがては独り立ちしてほしい・できるだろうか・この子のためなら自分が何でもしてやりたい、という希望や不安、自分よりも大切なものが世の中にできるという新しい感覚が自分の中に芽生える。

 

母子ともに今週末には妻の実家から私の住む自宅に戻る。新しい生活が始まる。